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アマノジャクはこう考える

藤田正勝「日本文化をよむ 5つのキーワード」(岩波新書)を読む

 「西田幾多郎」を読んだ時はそこまで思いませんでしたが、この著者なかなか読ませる文章を書きますね。この本を読む前に別の2冊の新書を読もうとしたのですが、「読みやすさ」「わかりやすさ」で選んだせいか「歯ごたえ」がなさすぎて早々に飽きてこの本に乗り換えましたが、なかなか味のある文章で面白かったです。特に出だしの「西行の『心』」は良かったですね。鎌倉時代ではありますが、その時代の時点で、西行が現代に生きる私たちよりはるかに深淵な思想・思考を積み重ねていたことがわかります。西行が詠んだ歌を通じて解明していきますので説得力があります。何より、今を生きる私たちが「共感」を持って読み進めることができます。そこを、「親鸞の『悪』」につなげていくところがまたいいですね。哲学が専門のようですが、文学に触れているような感覚でした。
 これから、1年生の歴史は中世に入っていきます。「武士の世の中」に生きた者たちの息づかいを大切に授業をしていこうと思います。

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# by yksayyys | 2017-09-18 16:50 | 読書 | Comments(0)

木田元「哲学散歩」(文春文庫)を読む

 短い文章の集まりなので「読みやすいだろう」と思って購入しました。著者は数年前に亡くなったと思いますが、ハイデッガーの専門家で「わかりやすい哲学」を意識していた人というイメージがありました。でも、最初のあたりは難しかったです。私、ギリシャ・ローマ、イスラムの哲学・歴史の素養が全くないので、出てくる人物名に圧倒されて「何を言っているのか」がさっぱりわかりませんでした。せいぜい、タイトルにあるプラトン、アリストテレス等の小学生でも知っていそうな名前くらいしかわかりませんでした。著者は一生懸命つながりや背景を解説してくれているのですが、それがかえって固有名詞を増やすことになり、混乱と諦めを助長するだけでした。しかし、1冊読み終わり「解説」の所に「第7回から第10回あたりは話したい内容がしっかりしていた」とあったので、たぶん最初の方は専門家からみても「専門的」すぎたのかもしれません。「あ、面白いな」と思い始めたのは、中世の異端審問ブルーノの火刑あたりからでした。人的つながりよりも歴史的背景の理解に重きを置いた記述になっていたからだろうと思います。デカルト以降は、何となく予備知識が通用するようになって面白くなってきました。一番興味深く思えたのは、著者によるハイデッガー評価です。「ハイデッガーの『存在と時間』が読みたくて哲学科を選んだ」というくらいハイデッガーに興味を持った著者ですが、「ハイデッガーの性格は最悪」と言います。それも「割り切っている」風でもなく、「どうしてこうも最悪な人間だろう。俺はどうしてこうもこんな人物を・・・・」と思っています。ナチスに協力したハイデッガーを多くの弟子達が批判します。が、後に和解をする事が多くなります。その一人であるレーヴィットに対して「あなたくらいは最後まで・・・」と思ったりもします。 
 研究対象は好きになる事が普通で、好きだからこそ研究対象になるのだと思いますが・・・・それだからこそ、この本が面白かったのかもしれませんが・・・・・

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# by yksayyys | 2017-09-17 12:04 | 読書 | Comments(0)

プクプクさんに感謝

 明治図書発行の雑誌「社会科教育」9月号が届きました。今週号の特集は「資料読み取り能力を鍛える!探求ワーク&ドリル40」でした。その中に「授業で使える!『資料読み取り』トレーニングワーク 中学校」という項目があり、プクプクさんの文章が掲載されていました。テーマは「倭寇をとりしまれ」でした。歴史地図と史料2つを使って倭寇の学習をするというものでしたが、参考文献の中に鹿児島県中社研発行の「資料で語る鹿児島県の歴史」が紹介されていました。大変ありがたいことです。プクプクさんは現在M県の郷土教材資料の開発にも携わっておられるようです。その活躍ぶり、わが事のように嬉しい限りです。

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# by yksayyys | 2017-09-16 14:06 | 社会 | Comments(3)

ツキイチ集会

 水曜日はツキイチ集会でした。組合員仲間がブロックごとに月に1回集まるというものです。うちのブロックは旧自治体2つが集まったものですが、支部では最も人数が少なく現在総計10人しかいません。しかし、この日はその8人が集まってくれました。参加率8割というのは今の組合活動の中では画期的な数字だと思います。私が思うに、みなさん「本音で語る機会」を心から欲しているからだと思います。学校という組織の中で組合員はゼロから1人、2人くらいの学校がほとんどです。うちの学校みたいに4人いるところは稀です。そういうごくごく少数派でいるみなさんが、このツキイチ集会で実に多くの事を語ってくれます。ブロック長をしている私としてはとても嬉しいことです。「何ができる」というと、残念ながら出来ることは多くありません。しかし、まずは「語り合える」「信頼できる」仲間を持つことが重要だと思います。
 このブロック、人数が少ないということで他のブロックとの再編話が出ていたのですが、この集会で全員が「今のままがいい」と言ってくれました。ある意味、いちばん集まりやすく結束しやすい人数なのかもしれません。
 そんな中、組合員仲間の重鎮が夏休み最後の日に突如「退職」したという知らせを聞きました。どうやら職場のトラブルがきっかけのようです。沈着冷静な彼がそこまで追い込まれていたということでしょうか。彼が組合に入った時に歓迎会を仕切ったのは私でした。青年部長だったからです。複雑な心境です。

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# by yksayyys | 2017-09-14 21:18 | 社会 | Comments(0)

いい子

 だいぶ前の話ですが、最初の白内障手術後の診察に向かっている時、駅の大混雑の中から女の子の声がしました。「○○先生ですよね」!3月に勤務校を卒業した高1の女の子でした。とっても「いい子」でした。若い頃は「いい子」という表現を使うのに躊躇していました。「いい」という基準に自信がなかったし、そういう風に生徒を分類してはいけないという強い思い込みがあったからです。しかし、いつの頃からはそういう事を気にせずに「いい子」と言えるようになりました。自分の判断で「いい子」だと思えばそう言えばいいし、そうでないと思えばそう思えばいいことだと・・・
 その女の子は、決して人付き合いが得意なわけではなく、それで思い悩むこともあったようですが、陰ひなたなくコツコツ頑張る生徒でした。受験勉強も必死になって取り組みました。みるみるうちに成績があがり、最後の社会科の定期テストでは満点を取りました。 進学希望先は、工業系の難関校で、同じ中学からは他に誰も希望していませんでした。おそらく、それを覚悟でそこを狙ったのだと思います。入試を見事突破しましたが、その後「ひとりで頑張ってるかな」といろいろ心配しました。でも、駅での彼女はイキイキしていました。部活に行く途中だということで学校も「楽しい」と言っていました。苦難に自分で立ち向かって切り拓いた道だけにまっすぐにたくましく歩んでいるようでした。
 さらに「いい子」になるのではないでしょうか!!!
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# by yksayyys | 2017-09-13 20:07 | 学校 | Comments(2)

歴史と物語

2学期最初の1年生の歴史の授業は「平安京と密教」でした。自分も結構好きなところなので、生徒との対話を多用しながら物語風に流してみました。①平城京から長岡京、平安京へと遷都されてゆく経過。②東北地方と九州地方の兵役が残された理由。③坂上田村麻呂がとった蝦夷攻略策。④最澄と空海の交友と敵対。⑤菅原道真が遣唐使をやめさせた理由。菅原道真のおまけとして、⑥カンコー学生服(生徒の学生服のメーカー)⑦藤川天神(地元の天神さん)の話をして終わりました。できるだけ生徒の素朴な感情、常識的な知識に問いかけていったつもりですが、とても反応が良く楽しい授業でした。でも、きっと指導主事とかが観にきたら「授業のねらいは何か?」「問題解決的ではない。」などと言われるんだろうなとも考えました。
 でも、歴史そのものの面白さを感じずして学力は向上していかないのではないかと(いつも)考えています。あと、頭の良い子に「教科書を読めばわかること」と言われないための教師の知識と教養と話術は大切だと思います。
 自分なりの「主体的・対話的で深い学び」を追求していこうと思います。


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# by yksayyys | 2017-09-12 19:26 | 学校 | Comments(0)

役に立つ

学校に行ったら、同僚の女性教師にお礼を言われました。「先生のおかげで娘の夏休みの宿題がはかどりました。」よく聞いてみると、小学生の娘さん社会科自由研究に「郷土の歴史」を選んだらしく、それに私が案内した職員研修のフィールドワークが役に立ったとのことです。実際に、フィールドワークと同じコースを親子でまわったらしく「先生の解説をそのまま娘につたえました。」とのこと。私は「一度聞いてそのまま伝えることができるなんてすごいですね。」と逆に驚きましたが、思いもかけず自分の案内が役にたって嬉しかったです。ちなみにその小学生、一番印象に残ったのが「磨崖仏の梵字」なのだそうです。母親曰く「歴女です」!将来が楽しみです。



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# by yksayyys | 2017-09-12 19:24 | 学校 | Comments(1)

涙の意味は?

 娘の高校の体育祭で会いたい生徒がいて探していました。前任校の教え子で今年1年生として美術科に入学した女の子でした。幸い、グラウンドに入ったらすぐにその子を見かけました。私はすぐにその子に声をかけました。その子は驚いていたようでした。走り寄ってきた後、その子は「先生の授業とっても好きでした。」と言った後、ワッと泣き崩れました。そして、涙をぬぐった後もう一度笑顔を作って応援席に入っていきました。あの涙は何だったのか。今でも気になっています。今、きつい事があるからか。単に懐かしかったからか。私は「進路選択を後悔しているのではないか」と思ったりもしました。県内有数の進学校への進学を断念した彼女は思いきって「好きな絵の道」を選びましたが、それで良かったのかと思い悩んでいるのではないかと・・・この子たちを担当したW先生に報告しようと思っていますが、見守るしかないのかもしれません。
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# by yksayyys | 2017-09-12 06:12 | 学校 | Comments(0)

体育大会

 昨日は娘の高校、今日は妻と息子の中学校の体育大会の応援に行ってきた。2日間とも炎天下での開催であり、目に不安のある私にはなかなか厳しい環境であった。今日は、午後からカメラのメモリーがいっぱいになったこともあり、早めに帰宅した。目がだいぶ疲れている気がしたので家でゆっくり寝た。
 明日からは、自分の学校で練習が始まる。やれる範囲で、頑張ろうと思っている。

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# by yksayyys | 2017-09-10 22:30 | 育児・家庭 | Comments(0)

吉田松陰の評価

 今日の朝日新聞に吉田松陰の特集記事があった。吉田松陰は「偉大な教育者」として語られることが多い。前任校に吉田松陰を敬愛する同僚がおり、「松陰先生」と呼んでいた。なるほど、生徒に話す内容もそれっぽいものがあったが、生徒にも保護者にも一定の支持があった。私は合わなかったが・・・この記事では、吉田松陰は「偉大な教育者」ではなく「過激な革命家」であり「テロリスト」であると紹介していた。驚いたのは、そう言っているのが松陰の地元萩の博物館学芸員であるということである。郷土の偉人を冷静に見つめる研究者がいるということはとても良いことである。吉田松陰を安政の大獄で処刑された「気の毒な人物」と見る見方があるが、時の老中の暗殺計画をたてその実行を迫る檄文を書くなど確信犯である。幕末でなくても極刑に近い処分だったであろう。この記事を読んで、鹿児島の誰かさん(偉人)の評価と比較してしまった。あの高台にある史料館の学芸員がそういうコメントが出せるであろうか。まず、無理でしょうね!
 記事を読み終わったあと、数年前に鹿児島であった宴を思い出した。著名なひとりの歴史学者が、松下村塾が近代産業革命遺産に指定された事に対して、「松下村塾なんてテロリスト養成工場ですよ!」と喝破していた。実に痛快であった!

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# by yksayyys | 2017-09-10 22:21 | 社会 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・