戦中日記

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 原稿の書き直し、2歳の子どもがいるとなかなか進みません。ということで、昼食をはさんで休憩しています。昨日の「前夜」の渡辺一夫の日記で思いついたように敗戦前後の日記をいくつか読んでみる。手っ取り早いのは集英社文庫の「太平洋戦争ー兵士と市民の記録ー」。火野葦兵、太宰治、吉田満などの日記を見ることができる。清沢洌の文章が冷静で「さすが反骨のジャーナリスト」と思わせる。昨年出た、久野収らと「世界文化」などで活躍した人民戦線派の中井英夫による「中井英夫戦中日記彼方より」も文学的表現が多く面白い。しかし、何と言っても山田風太郎「戦中派不戦日記」(講談社文庫)がピカイチであろう。「伊賀忍法帖」「魔界転生」の作者が医学生として迎えた戦前、戦中、戦後の日記は実に「生々しい」。山田が「反戦」であるかどうかは検討の余地があるが(「再び富国強兵をめざせ」と書いていたりする・・・)、周囲を冷静に観察しているのは間違いない。特に、8月15日前後混乱する周囲を「落ち着いて見回す」視線がいい。被差別部落の活動家を描いた「近代の奈落」にも戦争を迎えて「一億総皇民化」に流れる者たちが多いのを見ると、「反戦」「非戦」「不戦」それぞれの道がいかに厳しいものであったかがわかる。しかし、そのようななかにも「多様な人々」が「多様な考え、感慨」を持っていたことは決して忘れてはならない。反骨の思想家藤田省三が8年前、今を予想して「安楽への全体主義」と危惧したことも・・・・・さあ、原稿の書き直しを・・・息子が絵本に夢中になっている間に!!
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Commented by shin-pukupuku at 2006-03-01 22:11
清沢洌の日記は高橋哲哉が紹介していましたね。戦争は,自分たちの足下にはなく,はるか遠いところにある。空襲が始まって,初めて戦争を体感したのが日本人であったという趣旨のものでした。そのうちに読んでみようと思います。
by yksayyys | 2006-03-01 12:41 | 社会 | Comments(1)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・


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