実践報告集の原稿から

今年度の実践報告集に載せる原稿です。8ページあるので分けて載せます。あと、人名は適当に直しています。タイトルは「社会科研究と社会科教育の間」です。

はじめに
 経費削減が合い言葉の昨今、社会科教師が一同に会する官製研修がめっきり少なくなった。公的な「共同研究」や「情報交換」がしにくくなったということである。かといって手弁当の民間サークルの会合に人が集まっているかというとそういうわけでもない。とにかく社会科教師がお互いの実践について「口角泡を飛ばし、喧々諤々の議論をする」という事が行われなくなってきていることは不幸な事態ではないかと考えている。ましてや、学校の垣根も超えてアカデミックな研究者との交流などごくごく一部に限られているといってよい。そんな中、昨年、歴史研究と歴史教育の関係に関する1冊の本が話題になった。今野日出晴著「歴史学と歴史教育の構図」(東大出版会)という本である。話題になったとは言っても何万部も売れたというわけではなく歴史研究あるいは歴史教育関連の複数の雑誌・紀要に書評という形で紹介されたというに留まる。ただ、7200円と決して安くはないこの本が刊行以後4ヶ月で3刷までいったということはそれなりの読者を獲得したものと考えられる。筆者も遅まきながらこの本を購入し、早速目を通してみた。この本はひとことで言うと「問題提起の書」であると言える。藤岡信勝らの「新しい歴史教科書をつくる会」の動きを批判するとともに筆者がこれまで「常識として疑わなかったこと」についても批判の俎上に乗せている。本稿では、この本を手がかりとし「歴史学と歴史教育の関係」における論争の経過を紹介するとともに筆者の体験から考えた「社会科教育と社会科研究の関係」についても私見を述べてみたいと考える。
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by yksayyys | 2009-02-26 22:43 | 社会 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・


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