吉本死す

 吉本隆明が死んだそうです。一度海で溺れて死にかかったことがありましたが、ついに亡くなったようです。大学生の頃、この人の本をむさぼるように読みました。「この人を理解できないと日本の思想は理解できない」と勝手に思いこんでいました。「共同幻想論」「言語にとって美とは何か」などどれも難解な評論でした。学生時代に出た「重層的なる非決定へ」という分厚い本は、共感する内容の多い本でした。その頃、埴谷雄高と「コムデギャルソン論争」なるものがあり、興味深くその推移を見守っていました。「ぶ(ぼ)ったくり資本主義の尖兵」「スターリニズムの残影」と罵りあう二人でしたが、けっこう本質的なぶつかりもあったと記憶しています。たしかその時、「いつか私たちが店で水を買って飲む時代が来る。」と言っていました。当時水は「ただ同然で蛇口から出てくるもの」でしたのでピンと来ませんでしたが、今は金を出して買う時代になっていますよね。「商品の差別化」を鋭く予言していたのだと思います。その後私は丸山に傾倒していきましたが、ひとつ上の全共闘世代はこの人が教祖でした。組合の飲み会でもこの人の評価で議論したことがあります。議論相手はプクプクさんの仲人でした。とにかく「巨星墜つ」という感じです。私にとっては決して「ばななの父ちゃん」ではなく「偉大な思想家」でした。詩はちょっとわからなかったなあ!!
[PR]
by yksayyys | 2012-03-16 17:06 | 社会 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・


by yksayyys
プロフィールを見る
画像一覧