リストラ

 娘を保育園に送っていた後、同じく娘さんを送りに来ていたある男の人が声をかけてきた。「先生は教科は何ですか」「社会です。」そこから、歴史の話になった。その方は学生時代から歴史に興味があり、吉川弘文館の日本史事典をずっと揃えているというからかなりのマニアであろう。その後、近所の小中学校の話や、音楽の話、教員の転勤や公務員批判の話と数珠繋ぎに話が展開していった。そして、その方がポロッと言った。「先生達は勝ち組だから。」私は「勝ち組ですかねえ。」と笑いながら答えたところ「私リストラにあったんです。」と言った。印刷会社だったらしい。「昼間ずっと家にいるから」と何度も言われるので気にはなっていたが、やはりそういう事情があったようだ。「仕事柄、先生たちとのつきあいは多かったんですよ。」とのこと。確かに学校と印刷業は密接な関係にある。立ち話は30分に及んだ。お互いの娘達が保育園の庭から「いつまでしゃべってるの、早く帰りなさい。」と叫んできたので、話を切り上げた。歳は50歳を超えていると言われた。その年齢で「リストラ」。子どもはまだ少なくとも保育園に5歳の娘がいる。奥さんが働いているようである。「遊びに来てください。私も昼間家にいますから。」と言って別れた。先日の国会答弁でも「格差」が話題になっていたが、鹿児島で景気がいいのは焼酎メーカーとお茶業界くらい。身の回りにはこういう苦しい思いをしている人が多い。「人生の選択を間違ったのかなあ。」というそのお父さんの言葉が印象に残った。
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by yksayyys | 2006-04-21 10:07 | 育児・家庭 | Comments(0)