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アマノジャクはこう考える

民教協SP「嗣治からの手紙~なぜ画家は戦争を描いたのか~」を観る

 民間放送教育協会スペシャルと題したドキュメント番組であった。新聞の番組欄では「民教協SP」としか書かれていなかったが、リモコンでチャンネルまわししている間にたどり着いた。フランスに留学して著名な画家たちとも深い交流のあった華やかなイメージのある藤田嗣治であるが、戦争中に描いた絵は残酷極まりない絵ばかりである。特に「アッツ島玉砕」の絵はすさまじい。よく軍からにらまれなかったなと思う。軍から「戦意高揚にならない」と注文をつけられた事はあったらしいが、逆に叱責しその後も戦争画を描き続けたのだからその名声は不動のものであったのであろう。しかし、藤田は確信犯的な戦争協力者である。戦後、多くの絵を焼き「手紙を焼いてくれ」と知り合いに頼むところは自らの過去を語っていると言えなくもない。先日、森達也さんは映画「永遠のゼロ」の評価について「作者の意図はどうあろうと戦争をリアルに描けばそれは反戦映画になる」と言っていた。私は嗣治の戦争画も同じようなものだと考える。嗣治は「戦争の実相」を伝えるために残酷な状況をそのまま描こうとする。そして、出来上がった絵は本人の持つ「忠君愛国」の思いから離れて反戦の色彩を持つようになる。それくらい嗣治の戦争画は凄惨である。私はひそかに嗣治はピカソになろうとしたのではないかと思った。そう、あのゲルニカに相当する大作を描きたかったのではないかと・・・・・
 授業の中で戦争の悲惨さを伝える言葉や映像を伝えようとすると目や耳をふさぐ中学生が増えてきている気がする。現実から目をそらしたいのであろう。そういう時に退職された先輩教師の言葉を思い出す。「戦争の現実は本当に悲惨なものですよ。」
 「戦争と現実」・・今そういう想像力が必要な時代だと思う。
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by yksayyys | 2014-07-06 07:52 | 社会 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・
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