小熊英二「生きて帰ってきた男」始まる

 朝日新聞同様ターゲットにされるであろう岩波書店の雑誌「世界」に小熊英二の連載が始まりました。分厚い本を書く小熊であるがもともとは岩波書店の社員だったと聞いています。しかも「世界」の編集部にいたそうです。その小熊が「生きて帰ってきた男ーある日本兵の戦争と戦後」というノンフィクションを書き始めました。最初は「なんだ、自分の家族のお話か!自慢話にならなきゃいいが。」と思っていましたが、読み始めるとスーッと引き込まれていきました。23ページの2段組み結構長い文章であったが決して退屈することはありませんでした。小熊家のひとりひとりにこの国の近現代史の現実が重く重くのしかかっていることがわかりました。しかし、これはおそらく私たちの家族の歴史をひもといていったとしても同じようなドラマがたくさんあったのではないかと予想できます。もしかしたら小熊はそのように「それぞれの個人史に時代を重ねて描くことが大切なのです。」と言っているのかもしれません。小熊は評論の分野の人だと思っていましたが、この連載は城山三郎や吉村昭に似た仕事になるような気がしました。次回が楽しみですが、それまでに「岩波」攻撃が始まらなければよいのですが・・・・・
 
[PR]
Commented by ぷくぷく at 2014-09-23 21:11 x
私も触発されて読みました。小熊は歴史がそれぞれの家族の歩みであること、そして時代の空気を描こうとしたのではないかと思います。事実を淡々と書いていますが、見事に読者を惹きつけますね。
by yksayyys | 2014-09-23 00:59 | 読書 | Comments(1)