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アマノジャクはこう考える

九州大会

 昨夜、熊本から帰ってきました。九州中社研に行ってきました。例年と違い、どんよりとした気持ちで帰ってきました。その理由の第一は公開授業にありました。私が3学期に地理の研究授業を考えていることから地理分野の公開授業、授業研究に参加しました。その授業は「アジアに企業を誘致するためにキャッチコピーを作ろう」というものでした。私は1時間を通して使用されたアジアという区切りがずっと引っかかっていました。アジアは「発展している」「他民族共生である」「治安がいい」「賃金が安い」「資源が豊か」などなど・・・発表授業だったので「練り合い」のなさもあったのですが、何より「区切り」が気になりました。私は授業研究で言いました。「アジアは広範で多様です。アジア人という人格もなければアジアという国も存在しません。民族の問題も中国とマレーシア、イラクでは全然違いします。外国企業が進出する時も、アジアだから進出するのではなく、その国の政治・経済および賃金水準、技能水準を判断して進出するのではないか。抽象に始まって抽象で終わるのでは子どもの豊かなイメージが形成されないのではないか。」と。私は質疑の後、研究協議でも再度そのことについて触れました。すると地元事務局の方が学習指導要領を手にとって読み始めました。「州の特色・地域を調べるのであって国や地域など細部にわたって教えるべきではない」と!私は再反論した。「そこに書いてあるからいいということではない。今日の子どもたちがアジアを理解出来たかが大事なんです。」と!残念ながら、授業研究は私の意見が「異端である」「遅れている」という方向に流れていきました。いつもは共感してもらえる大学の指導助言者も「大成功だった」と讃えました。準備段階から関わっているのでそう言うしかないのでしょう。
 日本も中国もタイもインドもイラクもイスラエルも「同じアジア」と教える地理教育の意味とは何でしょうか。大東亜共栄圏と一緒などとは言いませんが、「概観する」という意味をはき違えているような気がしました。私は、やはり「具体的な人間が見える他人の痛みがわかる」そういう授業を目指していきたいと考えています。それが学習指導要領と逆の流れであっても・・・・・
 ただ、県の研究部長という役職についている自分としてはとても悩ましい部分と言えます。

 ああ、地理に出るんじゃなかった!
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Commented by shin-pukupuku at 2014-11-15 09:27
テーマはやはりおかしいですね。地域性を無視していると思います。地理教育は地方的特殊性と一般的共通性を明らかにしていくものです。アジアという枠で一般的共通性を最初から枠づけているのはおかしいと思いますよ。授業をしていく中で、地方的特殊性をそれぞれの国ごとに見出していく結果になるのであれば、その授業もわかりますけど……。
Commented by ska37o at 2014-11-15 23:00
ごめんなさい、教えてください。中学校の地理で「アジアに企業を呼ぶキャッチコピーを・・・」の学習で、子どもたちにどんな力を(社会認識)をつけようとしているのでしょうか?
多国籍企業が、利潤追求のためにアジアをどう見ているのか?
(自国で生産するよりどんなメリットがあると認識しているのかってことかな)。どっこいアジアの国々は、そのことを逆手にとって何をしようとしているのか?授業の趣旨がよく分かりませんでした。
Commented by yksayyys at 2014-11-16 03:42
指導案には「キャッチコピーを作ることでアジアの地域的特色をより深く理解することができる」としか書いていませんし、その趣旨だったとしてもこの授業で達成することはできませんでした。進出してくる企業は欧米なのかアジアなのかも明確ではありませんでした。私は「呆れかえった授業」でしたが、会場内の熊本の教師たちは絶賛していました。
by yksayyys | 2014-11-15 07:27 | 社会 | Comments(3)