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アマノジャクはこう考える

面白かったピケティ講義

 NHKEテレの「パリ白熱教室」を最後まで観ました。「経済の話は難しい」という私の思い込みはだいぶやわらいだ気がします。数字やデータはいっぱい出てきますが、あくまで推移や比較の指標なのでそこで立ち止まって苦悩するということはありませんでした。ピケティの「21世紀の資本」が世界中で読まれている理由は一にわかりやすさ、二に格差是正への指向性にあるような気がします。今回の内容で印象に残ったことを3つ挙げてみます。①産業革命から現在までの平均経済成長率は1,6%であるということ。産業革命やら高度経済成長やらで200年間相当な経済成長を遂げてきたように思えるが平均すると1,6%に過ぎないのです。アベノミクスが高成長を目指しているようですが、そのような高成長は歴史の中の例外にすぎないのだということがわかりました。②所得税の歴史の比較。100年前は所得税というものはなかったのだそうです。所詮経済は「神のみえざる手」に導かれているので「所得格差を是正しよう」という発想がなかったようです。それが大戦中あたりから「格差是正」が叫ばれるようになりその後各国で累進課税による所得税が導入されたようです。日本とドイツの税制はほぼ同じものでした。アメリカつまり占領軍によって作られたものだからです。それは懲罰的というよりはニューディーラーと呼ばれる民主的官僚たちによる理想主義的政策と理解した方が良いということです。日本の占領政策前期にはそういう人たちの思想が多々感じられます。意外だったのは、現在格差拡大の典型のようなアメリカ、イギリスはかつて所得税は世界でも最高に近い税率だったということです。いわゆるレーガン、サッチャーの富裕層優遇の経済政策により所得税が大幅に下げられたということです。両国の格差拡大の原因はここにあるのでしょう。③データ開示の重要性。ピケティは今後の経済政策にとって重要なのはデータの情報開示にあると指摘しています。先進国はほぼ公開していますが、韓国、台湾が公開したのは最近のようで、中国は一切公開していないようです。公開することで明らかになる問題点の指摘を恐れているようです。
 まだまだ得たものは多いのですが、続きは来週の番組を観てからにします。

 最後に、なぜピケティの講義がわかりやすかったか。それは、「歴史に学べ」というスタンスをとっているからだと思います。歴史好きの私にとってそれは重要なタームです。
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by yksayyys | 2015-01-12 20:25 | 社会 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・