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アマノジャクはこう考える

松浦武四郎という人

 ドナルド・キーンの「百代の過客(続)」に「松浦武四郎北方日誌」が紹介されています。この松浦という人物、NHKの「歴史秘話ヒストリア」に取り上げられたこともありますがとても面白い人物です。江戸時代、伊勢の商家に生まれますがとにかく旅好きで日本各地を旅行してまわります。が、なんと言っても面白いのは蝦夷地(北海道)を旅して残したこの日記です。江戸時代にこれほど蝦夷地そしてアイヌの人々の生活・文化・歴史をきちんととらえた日本人はいなかったのではないかと思います。アイヌの人々の心のひだに入り込むことのできる松浦の人柄・個性だけでなくその洞察力に驚きます。どれだけの度量をもっているのだろうと思うほどスケールの大きい人物です。松浦はアイヌの人々を知れば知るほど松前藩に代表されるシャモ(本土側)の差別的扱いに憤っていきます。単なる心情ではなく具体的事実で示していくので説得力があります。
 人物を視る時に思うことは、どんな時代の人であっても「深く考える人間はとことん深く考えている」ということです。「現代の人間は過去の人間より優れている」という思い上がった感覚だけは持たないようにすべきだと考えます。
 でも、この松浦武四郎という人物、相当に変わり者です。きっと私がその時代に生きていたとしても「あんた変だよ」と言ったと思います。
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by yksayyys | 2016-01-10 13:38 | 社会 | Comments(0)