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アマノジャクはこう考える

新城道彦「朝鮮王公族ー帝国日本の準皇族」(中公新書)を読む

 韓国併合をちょっと違う角度から見てみようと読み始めた本である。よく歴史の教科書に軍服の伊藤博文と和装の韓国皇太子が並んで写る写真が載っている。それを見て生徒に「この写真の意図は?」などと質問してみるのが定番の授業なのではないだろうか。ただ、いつも「この皇太子その後どうなったのだろう」とよく思っていたのでこの本はちょうど良いタイトルであったし、書店でパラパラとめくってみて中公新書ならではの「軽すぎない読みやすさ」があったので購入してみた。
 なるほど、新しい知見も多かった。「今さら聞けない」というような知識もあった。そのひとつは「李氏朝鮮」はいつどのような理由で「大韓帝国」になったのだろうか?ということであった。それは日清戦争後に清との冊封関係が解消されたことを機に威厳を持つことを目的にそうなったようであるが、「大日本帝国」を意識した事は間違いないだろうと思う。
 読み進めながら「なるほど、なるほど」と思いながらも、全体的に違和感も生じつつあるのも否めない。それは、おそらく自分の歴史認識のスタンスではないかと思われる。朝鮮王朝や伊藤博文の評価や韓国併合の経過の記述に「あれっ」と思わされる。中塚明の本を読んだ後だけに余計にそう感じる。「どこに焦点を当てて歴史を叙述しているか」でこうも印象が変わるものかと思う。事実に着目したいと常に思ってはいるが、事実の取捨選択は当然その著者が行うことになる。「斬新な視点」「大胆な切り口」そういうフレーズについつい惹かれてしまいがちではあるが、「ちょっと待てよ」という感覚も大切ではないかと感じる。そう思いつつ、とりあえず最後まで読んでみたい。
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by yksayyys | 2016-03-21 10:30 | 読書 | Comments(0)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・
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