ブログトップ

アマノジャクはこう考える

「未来をひらく歴史」の授業

 高文研より出されているこの本は、日中韓3国共通歴史教材委員会が開発した歴史教材である。この画期的な本、売り上げもなかなかのものらしい。生徒達に向けて書かれているということが結果的に「読みやすく抑えた筆致の本」として多くの読者を獲得しているものと思われる。あと、(私のように)今の状況を「何とかしなくちゃ」と思っている現場の教師たちにとっては「とりあえず購入してみる」本だともいえる。今朝の朝日新聞にこの本の出版1周年に関する記事が載っていた。立命館宇治高校では世界史の副読本としてこの本を購入して生徒と学んでいるという。こういう取り組みは、結果的に意識ある人の「個人的取り組み」にとどまる傾向が強いが、これは学校全体による組織的取り組みであり、注目に値する。私立ならではかも知れないが、次々にこういう学校が出てきて「実践交流」ができるようになるといいなあと思ったりする。
 あと、この本の特徴はいわゆる「太字」がないことにもあるようである。われわれ「愚かな」教師は暗記の効率をあげるために「まずは太字の言葉と意味を覚えること」と生徒にアドバイスする。しかし、この本はその「太文字」がない。「ひとつの言葉を覚えるより、まず文章全体を読んでみる。」という意図があるのかもしれない。内容の濃さからいえば高校の副読本であろうが、私は中学生向けに時々使わせてもらっている。「知らない人」にも「知っているつもりの人」にも貴重な本である。とにかく「共通」で作ったということが素晴らしい。「あとがき」にもこの作業が「予想をこえる困難」に満ちたものであったことが紹介されている。当然であろうが、そこを乗り越えた関係者に敬意を表したい。鹿児島大学のUm先生も韓国や中国に出かけて現地の学生に授業をしているが、韓国では2時間以上学生との討論が続いたという。
 「実践している人たちがいる」・・これが私たちへの何よりの励みである。こういう出版活動が、さらに活発になることを祈っている。
[PR]
Commented by bookasahi at 2006-07-18 15:26 x
未来をひらく歴史についてのブログをまとめようとしていたところ、このyksayyys様のブログにたどり着き、参考にさせていただきました。
by yksayyys | 2006-07-16 07:59 | 社会 | Comments(1)

ちょっとすねた感じでこの世を眺めてみると・・・