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アマノジャクはこう考える

ギュンター.グラスの告白

 映画「ブリキの太鼓」の原作者であり、「ドイツの良心」と呼ばれているノーベル文学賞受賞者ギュンター.グラスが先日「ナチスの親衛隊にいた」という過去を告白し、世界中に衝撃を与えた。日本で言うならば大江健三郎みたいな人ですから、その衝撃の度合いの大きさが計り知れないものであることがわかります。私の記憶では、1990年前後にドイツで起きた「歴史家論争(歴史修正主義論争)」での活躍が印象に残っています。どの国にもナショナリズムはあり、ネオナチのような動きは今でもヨーロッパ中にありますが、ドイツの知識人の中で「ナチスはそんなにひどいことばかりしたのか」という論争がありました。日本のそれと比べるとだいぶ抑制されたものに感じましたが「あのドイツで」とかなり話題になりました。教育テレビで特集をやっていましたが、かじりつくように見ていた覚えがあります。グラスの告白には賛否両論あるようですが、もう晩年にさしかかった今「何が告白させたのか」「これまでどういう苦悩をかかえていたのか」といろいろ考えてしまいます。おそらく「このまま『ドイツの良心』として死ぬわけにはいかない」という悲壮な決意がそうさせたのだろうと思います。
 「日本の知識人がどれだけ戦争責任に苦悩しただろうか」そう考えるのは陳腐なことでしょうか?「正しい戦争だった」「侵略ではない」「虐殺はなかった」そういう言説の洪水の中ではそういう疑問もかき消されてしまいそうですが・・・・・・・・・ 
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by yksayyys | 2006-08-25 06:49 | 社会 | Comments(0)