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「日の丸・君が代」に画期的判決

 東京地裁が東京都の「国旗・国歌」強制措置に対し「違法」という画期的判決を下した。
昨年の靖国参拝違憲判決以来の画期的判決だといえる。新聞の判決理由要旨によれば、なるほど「当然といえば当然」なのだが、「裁判所がそう判断した」と考えると味わい深い文章に思えてくる。難波裁判長の苦悩と決断に喝采したい。本日は、司法試験の結果も出ていたが、法曹界もじき変わっていくのであろうか。ぜひそうなることを期待したい。以下、判決要旨の一部を引用する。

 我が国で日の丸、君が代は明治時代以降、第二次世界大戦終了までの間、皇国思想や軍国主義思想の精神的支柱として用いられてきたことがあることは否定しがたい歴史的事実で、国旗、国歌と規定された現在においても。なお国民の間で宗教的、政治的にみて価値中立的なものと認められるまでには至っていない。国民の間には公立学校の入学式、卒業式で国旗掲揚、国歌斉唱をすることに反対する者も少なからずおり、このような世界観、主義、主張を持つ者の思想・良心の自由も公共の福祉に反しない限り、憲法上保護に値する権利というべきだ。学習指導要領は「入学式や卒業式などにおいては、その意義を踏まえ、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するよう指導するものとする。」と規定するのみ。起立、斉唱、伴奏をする義務を負わせているものと解することは困難である。都教委の通達は、国旗掲揚、国歌斉唱の具体的方法などについて詳細に指示するもので、各学校の裁量を認める余地はほとんどない。教育の自主性を侵害するうえ、教職員に対し一方的な一定の理論や観念を生徒に教え込むことを強制することに等しく、教育基本法10条1項の「不当な支配」にあたり違法と解するのが相当。教職員は、起立、斉唱、伴奏を拒否する自由を有している。また、拒否したとしても、格別、式典の進行や国歌斉唱を妨害することはないうえ、生徒らに対して国歌斉唱の拒否を殊更にあおるおそれがあるとまではいえない。拒否したとしても、それを制約することは憲法19条に違反するものと解するのが相当だ。都教委が起立、斉唱、伴奏しないことを理由に懲戒処分などをすることは、裁量権の乱用になる。原告らは、自らの思想・良心に反して通達と職務命令に従わされたことにより、精神的損害を被った。これらの損害額は、1人あたり3万円を下らない。入学式、卒業式で国旗を掲げ、国歌を斉唱することは有意義ということができる。しかし、宗教上の信仰に準ずる世界観、主義、主張に基づいて、起立、斉唱、伴奏をしたくない教職員がいることもまた現実である。このような教職員に対し、懲戒処分をしてまで起立させ、斉唱などをさせることは、いわば、少数者の思想・良心の自由を侵害し、行きすぎた措置だ。国旗、国歌は、自然のうちに国民の間に定着させるというのが国旗・国歌法の制度趣旨であり、学習指導要領の国旗・国歌条項の理念と考えられる。通達と職務命令は違法だと判断した。
(「朝日新聞」より)

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by yksayyys | 2006-09-22 21:40 | 社会 | Comments(0)