アマノジャクはこう考える

スキー&スノーボード2004-2005

「白バラの祈り」をみて

 ナチの迫害について読もうと思っていた本が3冊ありました。1冊はアウシュビッツの証言を集めた「ショアー」ですでに関連本を含めて3冊ありますが現在「積ん読」状態です。1冊はやはりアウシュビッツを描いたもので「夜と霧」というものでまだ購入さえしていません。そして、もう1冊が、ナチへの決死の抵抗を描いたこの映画の原作ともいえる「白バラは死なず」でした。たしかみすず書房だったと思いますが、額に前髪がかかったショルの写真が表紙にあるもので、最近関連本が増えたと思っていたら映画が作られていたようです。映画についての詳細はWB放送局さんのブログを見てほしいと思いますが、昨夜この映画を真夜中に妻と2人でDVDを借りてきて観ました。実話らしく、淡々と描いていますが、ナチの狂気とショル兄妹の「毅然とした姿」に胸を打たれる思いでした。ファシズムに抵抗した人々がどのようなひどい目にあったかは今さら言うまでもありませんが、それがいかに困難なことであるかをこの映画は語っているように思います。そして、それがそうであればあるほどショル兄妹の姿がまぶしく「神々しい」ものに見えてきます。特に、ゲシュタボの尋問に対して冷静に的確に答える姿は、自分の「だらしない姿」と重ねながらいろいろなことを考えてしまいました。ナチ占領地にはさまざまなレジスタンス運動が存在しました。しかし、ここで描かれているのはドイツ人によるナチへの抵抗です。ドイツ人がドイツの体制を否定することは「反逆罪」でありナチの暴虐性を考えると死刑は確実です。日本でも治安維持法下において「死刑」という極刑を持って反体制運動を抑え込んだのは周知のことですが、ナチに関していうと反対者は次々と「亡命」という形で転向から免れることができました。しかし、ドイツに残った知識人たちもいました。音楽家フルトヴェングラーもその一人です。映画の中にもこの人の名前が出てきます。ショルに「フルトヴェングラーの話を聴いただろう」と尋問する下りがそうです。また、処刑前の牧師は言います。「友人を守る者は必ず天国に行けます。」日本で言うと、それはどのような人たちになるのでしょうか。抵抗しきった人たちは共産党や灯台社の人たちが有名ですが、それ以外にどのような形があったのでしょうか。消極的抵抗という言葉がありますが、それがどのような意味を持ったのでしょうか。今から振り返れば「もう少し生きていれば」とショル兄妹にかける言葉はありますが、あの時代に果敢に立ち向かった姿勢と行動に対してはただただ「敬意を表する」ばかりです。そして、考えてしまうのは「考えたくない」あるひとつのことだけです。それは、このまま「右旋回」が進んだ時に自分がどういう行動をとるかということです。そういう「厳しい」局面を呼び込まないようにすることがまずは大きな「たたかい」なのでしょうが・・・・・
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by yksayyys | 2007-01-06 05:00 | 社会 | Comments(2)
Commented by 通行人 at 2007-01-07 00:58 x
>「友人を守る者は必ず天国に行けます。」日本で言うと、それはどのような人たちになるのでしょうか。

志半ばで逝った特攻隊員などがそれに該当するのではないでしょうか。もちろん非戦を唱えた方達も立派だったと思いますが、特攻など無駄だと知りながらも、この国の平和を願って命を落としていった方達もまた立派だと思います。
また治安維持法の最高刑は死刑でしたが、同法違反で死刑になった人はいません。さらに日本の戦前・戦中の軍国主義をご批判されるのは理解できますが、ナチスと同列視されるのは日本人として不快感を覚えます。大変失礼な言い方も知れませんが、日本の歴史を各国の歴史と相対化するためには、いま少し世界史に対する理解が必要かと思われます。
Commented by 通行人 at 2007-01-11 00:12 x
アマノジャク様
 ご自分のブログについて、思想の異なる人間からあれこれ言われるのはご本意ではないと思われますので、これで最後の反論にいたしたいと思います。

 歴史とは一体何なのでしょうか。以前あなたが日本人は歴史に学ぶべきだと仰っていましたが、学ぶべき歴史とは何なのでしょうか。例えば南京大虐殺にしても、本多勝一氏の著書のみをもって理解したことになるのでしょうか。そこには異説もあります。渡辺昇一氏の説はいかがでしょうか。あなたは過去記事の中で、宣伝臭がしたので途中でやめたと仰っていました。書棚は岩波ばかり並んでいませんか。文春は何故いけないのですか。さまざまな説・情報・資料に目を通し、自らの知識・知性に照らし合わせそれらを取捨選択しながら築くもの、それこそが歴史観だと思うのですが如何でしょうか。自らのご意見が実は少数派と認識されながらも、志を同じくする方とのみ語り、意に適う本を読み、というのではお眼鏡が曇ってきませんか。どうかどうか、社会科の先生として真実の歴史を探求する姿勢を失わずにいて頂けたらと思います。思想の異なる人間からの意見に対し、これまで根気良くお付き合い頂きありがとうございました。
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