特攻の劇

 さっき、子ども研究センター発行の「かごしまの子ども」に掲載予定の原稿をメールで送りました。タイトルは「特攻の劇に取り組んで」です。15年前に作った劇のシナリオ「お兄ちゃんの手紙」の紹介です。今思えば、特攻を真剣に考えだしたのはあの劇からだったと思います。この劇は不思議と好評で口コミで広がり8つの学校で上演されたと聞いています。それなりに訴えるものがあったんだと思います。ブログ仲間のWB放送局さんもそのシナリオを採用してくれた一人で、オリジナルよりもはるかに感動的なものを作りあげたと聞いています。編集部からは「劇作りの原稿を」ということでしたので、迷うことなくこのシナリオを紹介することにしました。あらためて読むと気恥ずかしいところもありますが、何か自分の分身のような気もして愛着もあります。良かったらみなさん、買って読んでくださいね。簡単なあらすじは次の通りです。

 一九四四年、川辺郡の某国民学校が舞台。次郎はあまり運動の得意でない五年生。軍事教練ではいつも教師からどなられっぱなし。当然、友達からも「役立たず」と馬鹿にされる。何と言われようと平気な次郎だったが、一つだけどうしても許せないことがあった。それは、「お前のお兄ちゃんは非国民だ」と言われることであった。兄一郎は、大学生であったが、大学内で「戦争反対運動」したということで特高警察につかまり、そのまま「学徒動員」で兵隊にとられていた。次郎はお兄ちゃんが大好きであり、「しっかり勉強しなさい。絶対に兵隊にならないでください。この戦争は日本の負けですから。」という手紙を大切に持っていました。しかし、一郎は入隊後、特攻隊を志願し、家族に「お国のために死んできます」という手紙を送ってきます。次郎は、「信じられない」と大きなショックを受けます。そして、一郎は知覧の基地から沖縄へ飛び立ちます。20歳でした。最後に面会に行った母は、面会の様子を何も語ろうとしませんでしたが、「お兄ちゃんは立派だと思う。」と次郎を諭します。その日から、一郎は「母校の英雄」であり、「家の誇り」となりました。そして敗戦を迎えます。途方にくれる次郎たちであったが、ある日、ひとりの若い兵隊が訪ねてきます。一通の手紙を携えて・・・。
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Commented at 2008-03-19 07:33 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yksayyys at 2008-03-19 16:45
「分身」は脚本そのものです。そういう意味ではつれあいさんが正解でしょうか。今思うと登場人物それぞれが「引き裂かれる思い」を持っていたんだと痛感します。書いたのは私ですが、次郎も一郎も劇の中でそれぞれ「分身」として生きているような気がします。そして、脚本も登場人物も、作者が考えた以上に大きな意味を持っているような気がしています。
by yksayyys | 2008-03-17 23:19 | 社会 | Comments(2)